2024年のスポット展示

2024年4月30日

2024年(令和6年)

1~2月のテーマ『こんなモノをいただきました‐湯たんぽ・安全こたつ・豆炭あんか‐』

 新たに当館にご寄贈いただいた資料を中心に、安眠のための道具を展示しています。

 ヒトは、原始時代から、「火」を用いて暖を取り、調理をし、また、獣から身を守ってきました。人類の歴史上、「火」を自由に使いこなせるようになったことが、あまりにも大きな進歩であったことは言うまでもありません。ただし、「火」は、一歩間違えれば、大変危険な存在。眠るときには消すのがふつうでした。
 格段と冷える冬の夜であっても、眠りながら暖を取り(かつ「安全」に!)、心地よく朝を迎えたい。電気のない時代、こうした人類の宿願をかなえるため、色いろ工夫が重ねられてきた暮らしの道具について、今回のスポット展示では注目してみました。

 展示している道具は、市内で使用されていた新蔵品のブリキ製湯たんぽ(割竹型)を中心に、陶器製湯たんぽ(かまぼこ型)・豆炭あんか・安全こたつ(回転こたつ)です。
湯たんぽは、やかんなどで熱湯を注ぎ、それを熱源として一晩温まる道具で、今ごろのような寒い日の夜には欠かせない道具でした。日本では明治時代に一般家庭に普及し、大正時代には、扱いやすいブリキ製が登場します。
 また、安全こたつは、就寝中、うっかり蹴ってしまったとしても、炭などの火気を入れる金属製の火入れが吊下げ式になっていて、自在に回転して常に上を向くため、炭火・灰がこぼれない仕掛けになっている優れものの発明品で、大正時代、全国的に普及しました。デザインも美しく、見ごたえがあります。

 ぜひ、この機会に、展示をご覧いただき、“安眠のための道具”について知っていただけると幸いです!

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3~4月のテーマ『こんなモノをいただきました‐おひなさん-御殿びな-』

 3~4月期は、恒例のおひなさんの展示です。今年度も、市民の方よりご寄贈いただいた、立派な御殿びなを展示しています。

 ご存じのように、3月3日のひなまつりでは、ひな人形を飾って女子の成長を祝いますが、このような行事を行なうようになったのは、江戸時代、今から400年ほど前のことです。ただし、いわゆる「ひな壇」に飾る形式はもっと後に江戸で生まれた風習で、関西では、むかしは京都御所をモチーフにした「御殿びな」の形式が主流でした。
 展示している御殿びなは、戦前に京都で購入されたものであるとのことで、御殿、内裏びなのほかに、豪華でかつ繊細なひな道具もたくさん備えられていて、見ていて飽きることがありません。
 また、今回は、飾って楽しむひな人形の源流である「流しびな」(「人形(ひとがた)」としてお祓(はら)いに用いる)もあわせて展示しています。引目・鉤鼻・おちょぼ口で丸顔の面貌は、ほほえましい感じがします。

 ぜひ、この機会に、華麗なおひなさんをご覧いただくとともに、おひなさんの歴史について知っていただけると幸いです!

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