【広報コラム】「世界遺産を望む 玉手山古墳群」(2019・7)
2024年9月12日
5月14日、「百舌鳥・古市古墳群」が世界遺産登録へ勧告されました。今後ますます注目される百舌鳥・古市古墳群ですが、市内にある玉手山古墳群も、実は古墳研究者の間で「超」有名な古墳群です。
玉手山古墳群が造られた時期や構成は、このページ上段の夏季企画展「歴史舞台・玉手山古墳群」で紹介したとおりですが、注目は、100mを超える前方後円墳が3基見つかっている点です。北から1・3・7号墳で、その規模からこの古墳群の中心的な古墳とみて良いでしょう。さらに周囲には60m前後の前方後円墳も見つかっています。少なくとも3世代に渡り、かなりの有力者、おそらく大阪平野を治めた人物とその関係者が埋葬されたと考えられます。
古墳時代でも古い時期、大きな前方後円墳を中心に広がる古墳群に、奈良県天理市の大和(おおやまと)古墳群などが有名ですが、それ以外の地域では現在のところ、玉手山古墳群しかありません。
近隣での世界遺産誕生をきっかけに、柏原にも大きな古墳ブームの波が到来するかもしれません。観光に来られた方には、ぜひ玉手山古墳群と歴史資料館の見学をご推薦ください。
▲玉手山古墳群(写真出典:国土地理院)
(2019年7月号掲載)
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