【広報コラム】「冬季企画展を見るにあたって」(2020・1)
2024年9月6日
毎年1月から始まる冬季企画展は、歴史資料館に寄贈された昔の道具を中心とした展示です。所蔵する昔の道具は数千点にのぼり、その中から毎年いろいろなテーマを考案しています。今年は「おいしいお米ができるまで」という内容で、田んぼで使う道具から、お米を収穫したり加工したりする道具、稲わらを使った道具などを紹介します。
今回このテーマに決めた理由に、当館で行っている「縄ない」があります。展示期間中、昔の暮らしを勉強する校外学習として、小学3年生約600人が毎年来館します。子どもたちには、研修室で学芸員が展示の注目ポイントを説明するほか、稲わらで縄を作る「縄ない」を体験してもらっています。力を込めて縄にしていくのはなかなか難しい作業ですが、30分ほどでほとんどの小学生が立派な縄を完成させ、それを記念に持って帰ります。わらはどうやってできて、お米作りやわら道具には、どんな工夫や知恵が込められているのか。それを体験だけでなく、展示でも詳しく紹介したいと考えました。
展示では、今では見かけなくなった道具がたくさんあります。なるべく分かりやすい解説文をつけるよう心掛けていますが、うまく伝えきれない道具もあるかもしれません。そこで実際に使ったことのある方が、お孫さんや近所の子どもたちと一緒に来て、道具を上手く使うコツや苦労話などを交えて見ていただければ当館としても助かります。この機会に、ぜひ連れ立ってご来館ください。
▲「稲こき」ってどう使う?
(2020年1月号掲載)
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