【広報コラム】「大阪万博から50年」(2020・6)
2024年9月6日
今から50年前、昭和45年3月15日から9月13日まで吹田市の千里丘陵で開催された日本万国博覧会。当時の万博を知る同世代の方が集まると思い出話に花が咲きます。「何回行った」「〇〇パビリオンが楽しかった」「人混みで迷子になった」等々。皆さんにはどのような印象が残っていますか。
数多いパビリオンの中で人気を集めたのは「三菱未来館」です。「日本の自然と日本人の夢」をテーマにし、日本人が自然と調和し、未来を切り開いた50年後の日本の姿を描きました。新技術による映像や疑似体験の演出が話題となり、企業系パビリオンの中で最も多い入館者がありました。
この三菱未来館をプロデュースしたのは、柏原市出身の田中友幸さんです。「ゴジラ」シリーズをはじめとする特撮映画や文芸作品を数多く手がけた日本映画界の名プロデューサーと言えばご存知の方も多いでしょう。田中さんと共に企画に携わった前田茂雄氏は著書『博覧会と田中友幸』で「自然と人間の調和については『人間が自然をうまく開拓して、その中に溶け込んだ生活をするのが未来社会』とした」「昭和45年代の子どもが背を伸ばして見られる正夢。ターゲットを50年後に設定することとした」と記しています。田中友幸さんたちが描こうとした未来は夢物語のような突拍子のないものではなく「理論的にも技術的にも妥当な夢」でした。ターゲットとした50年後とは正に今年のこと。田中さんはこの現在をどのように見ているのでしょうか。
▲大阪万博のシンボル「太陽の塔」
(2020年6月号掲載)
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