【広報コラム】「国勢調査100周年」(2020・9)

2024年9月6日

 10月1日に国勢調査が実施されます。国勢調査は日本に居住している全ての人および世帯を対象に人口、産業構造などについて調査し、生活環境の改善、防災計画など各種行政施策の基本資料を得ることを目的としています。
 第1回の国勢調査が実施されたのは大正9(1920)年10月1日のこと。つまり今年は国勢調査100周年に当たります。第1回の調査ではわが国の人口は約5600万人だったそうです。
 当時の柏原での国勢調査の様子を知る記録は見つかっていませんが、児童福祉法人武田塾(高井田)の創設者である武田慎治郎が調査員として参加したことがわかっています。その時、武田は大阪府中津町にあった修徳館(修徳学院の前身)の館長でした。現在の大阪市北区中津および淀川区新北野にあたる中津町の調査を担当しました。
 武田塾所蔵資料の中に第1回国勢調査記念章と写真帳があります。それぞれ関係者に記念として配られたものです。記念章は直径約3センチの青銅製で、大化年間の国司の姿がデザインされています。写真帳には調査地の風景や調査員の顔写真が載っています。調査員になることはとても名誉なことであったことから、各人の顔つきも誇らしく見えます。また武田の日記には、夏ごろからは国勢調査の意義を知らせる講演会が開催されていたこと、調査を終えた10月11日には中津町役場で記念撮影をし、11月23日には感謝会が開催されたことが記されています。
 100周年の今年もご協力よろしくお願いいたします。

写真

▲第1回国勢調査記念写真帳(前列左端が武田)

(2020年9月号掲載) 

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