【広報コラム】「新たな登録文化財‐安田家住宅主屋‐」(2021・12)
2024年9月5日
11月に開催された文化庁の文化審議会では、青谷にある「安田家住宅主屋(やすだけじゅうたくおもや)」について審議され、同住宅主屋を登録有形文化財建造物として登録するよう、文部科学大臣に答申しました。登録は答申後の官報告示をもって正式決定となります。柏原市内では、築留二番樋、玉手橋、カタシモワインフード貯蔵庫、天理教北阪分教会、寺田家住宅に続く、6件目の登録有形文化財の誕生になります。
登録有形文化財とは、歴史的に貴重な建造物などの文化財を守り、地域の資産として活かすため、1996年から始まった制度です。国宝や重要文化財といった重要なものを厳選する指定制度だけではカバーしきれない文化財について、届出制という緩やかな規制を通じて保存と活用を図ることを目的としています。
安田家は青谷で庄屋を長らく務めた家で、主屋はかつての調査で確認された祈祷札から「延享(えんきょう)3(1746)年」の建設とされています。桁行(けたゆき)11間、梁行(はりゆき)5間の木造平屋建、市内では貴重となった茅葺(かやぶき)の大屋根が特徴的です。
青谷にはほかに、安田家門前にある南地蔵尊などを含む鎌倉時代から江戸時代にかけての地蔵尊が5体(いずれも市指定文化財)あり、また日本遺産の「龍田古道」が通る地域でもあります。市内にいくつかある歴史スポットのなかでも、ホットな地域として今後、要注目です。
▲安田家住宅主屋(一般公開は行っていません)
(2021年12月号掲載)
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