【広報コラム】「学芸員の卵たち」(2022・9)
2024年8月30日
学芸員とは「博物館法」に定められた、博物館におかれる専門的職員のことで、資料の収集、保管、展示および調査研究などを行います。その資格を得るには、主に大学で博物館に関する科目の単位取得が必要となります。その単位のなかに、実際に博物館で経験を積む「博物館実習」があります。柏原市立歴史資料館では、前身の「柏原市歴史資料館」の頃も含めると、平成2年から令和3年の31年の間に、22の大学から延べ約200名の実習生を受け入れてきました。今年も例年どおり8月末の6日間を実習期間に設定し、9名の実習生が参加予定です。
実習の内容は、本物の土器や古文書などの基本的な扱い方や管理、写真撮影、民具の整理、体験学習の実演など、実務の内容を学んでもらい、スポット展示の完成を実習の課題としています。展示する資料はこちらで提示しますが、実際にどう並べるのか、どのような説明、パネルが必要なのか、実習生に考えてもらい、職員の口出しは、注意事項など最小限にとどめています。実習生たちは意見を出し合い、試行錯誤しながら展示を完成させます。職員から見ると、説明文やパネルの作り方など雑なところもあるのですが、資料の魅力を伝えようと、普段私たちが思いつかないような展示をすることもあり、職員にとっても実習は良い刺激になっています。
9月からのスポット展示は、いつもとは違う視点、感覚、熱意をもって実習生が取り組んだものになっています。どういった展示になっているのか、ぜひ皆さんも実際にご覧ください。
▲昨年の実習風景
(2022年9月号掲載)
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