【広報コラム】「秋の史跡高井田横穴(よこあな)公園特別公開へのいざない」（2023・10）

　柏原市内には遺跡や古墳がたくさんありますが、代表する遺跡といえば、国史跡「高井田横穴」があります。横穴と呼ばれる洞窟のようなお墓が160基ほど見つかっていて、古墳時代の終わり頃にあたる6世紀中頃から約100年間にわたり造られました。府内では柏原市と枚方市にしかなく、さらに高井田横穴ではいくつかの横穴の壁に人物、船、鳥といった線刻壁画があるなど、非常に貴重な遺跡といえます。
　春と秋の特別公開では、普段入ることができない横穴を開放し、自由に中を見学することができます。今年の春は5月20日に開催し、113名の参加がありました。その半数が府内からでしたが、残りの半数には近隣の奈良県や兵庫県のほか、東京都や福岡県など遠方からの参加もあり、注目度の高さがわかります。また、学芸員と一緒に1時間ほどかけて横穴をめぐるガイドツアーを10時、10時半、11時、13時、14時に実施したところ、いずれの回も定員の20名に達するなどとても好評でした。ツアーは複数の学芸員が担当しており、その内容や注目ポイントは各学芸員で違っているため、時間を替えてツアーに参加するのも面白いかもしれません。説明に熱が入り過ぎて、予定の１時間をオーバーする学芸員もいるようです。
　紅葉には少し早いかもしれませんが、どんぐり拾いや公園の散策にあわせて10月21日の特別公開に参加いただき、柏原の魅力をまたひとつ発見してもらえれば嬉しく思います。

春の特別公開