縄文絵画土器を市指定文化財に 柏原市文化財保護審議会が答申

2014年3月19日

 柏原市文化財保護審議会(会長・塚口義信堺女子短期大学名誉学長名誉教授、7人)は、3月18日、同市船橋遺跡出土の縄文絵画土器を同市の指定文化財に指定するよう答申した。今後、同市教育委員会での所定の手続きを経て、正式に指定される見通し。

 今回、同審議会が答申した縄文絵画土器は、平成5年に同市古町地先の大和川河川敷にある船橋遺跡で発見された土器片で、大きさは約30センチ四方。縄文 時代晩期(約2600年~約2800年前)のものとみられ、復元すると口径、高さともに約50センチの深鉢(ふかばち)になると推定される。土器の口にあ たる部分に4つの線刻画が刻まれていることから、発見当時は「縄文の四コマ漫画」「縄文絵巻」などと言われた。4つの線刻画は、高床式倉庫、鹿と弓、水 田、ゆぎ(矢を収める道具)だと考えられるが、デザインの一種だとする説もある。縄文時代から弥生時代にかけての生活や文化を知るうえでの貴重な資料であることから、今回の答申となった。

 同市の指定文化財は、約80年ぶりに偶然発見された旧大阪鉄道亀の瀬トンネル(亀瀬隧道(かめのせずいどう))(平成25年2月2日指定)、史跡鳥坂寺 (とさかでら)跡出土「鳥坂寺」銘墨書土器(平成24年9月1日指定)などに続いて、これで11件目となる。同土器は、今年7月から開催の同市立歴史資料 館の夏季企画展「縄文から弥生へ」で展示の予定。夏季企画展の開催日時などは、その都度、同市の広報誌や公式ホームページなどに掲載される。同市教育委員 会文化財課では、「絵画土器を通じて、縄文時代の柏原や当時の人々の生活などを身近に感じ、郷土の歴史にいっそう興味を持ってもらえれば」などと話している。

 縄文絵画土器などについて、くわしくは、同文化財課(072-976-3430、同市立歴史資料館内)まで。

 

縄文絵画土器1

縄文絵画土器2

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