よみがえった今町の地車-文化庁の文化遺産総合活用推進事業-

2019年4月28日

 平成30年度、柏原の今町地区は文化庁の文化遺産総合活用推進事業の補助金交付をうけて所有する地車(だんじり)の修復を行いました。この地車は黒田神社(柏原市今町1丁目)の夏祭りで五穀豊穣・家内安全を祈願して町内を曳行し、神社に宮入するものです。明治時代初期、地車大工の住吉大佐11代目川崎仙之助により製作され、板勾欄には右面に「富士の巻狩り」左面に「仁田四郎忠常の猪退治」の彫刻が施されています。


 住吉大佐は安土桃山時代末期に川崎屋を屋号とした工の兵衛(初代)に由来する堂宮大工・地車工匠です。11代目川崎仙之助(天保9年~大正9年)の時代に、仙之助を棟梁、宗吉(長男)と安治郎(次男)を助として父子3人で優れた地車を数多く製作し、摂河泉から大和・紀州まで地車工匠としての名声を広めました。


 修復では主柱・後柱・主屋根・縁葛平・縁葛妻・板勾欄・大小屋根板・土台下駆動部材などの交換、化粧金物メッキ仕直し、洗浄(灰汁洗い)、彫刻補修、色付け、などの作業を行いました。


 この修復なった今町の地車は令和元年5月12日(日)に修復完成記念のお披露目と曳行を行い、7月13・14日(土・日)の黒田神社夏祭りでも曳行されます。美麗で精緻な地車の装飾を堪能する絶好の機会です。ぜひ足をお運びください。

【お披露目】
と き:令和元年5月12日(日) 9時半:お披露目式  10時より:地車曳行
ところ:黒田神社(今町1丁目3)向い 杏(あんず)の広場

だんじりの解体

だんじりの修復

だんじりの修復

だんじり修復完了

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文化財課
582-0015 柏原市高井田1598-1(歴史資料館内)
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