市立柏原病院人間ドックセンター「ヴィゴラス」体験記

2021年8月1日

2016年7月20日、市立柏原病院の中にある人間ドックセンター「ヴィゴラス」
で人間ドックを体験した。
今回はその体験について紹介したいと思う。

 人間ドックとは、学校や会社で受ける健康診断と比べると検査項目がより専門的で、種類も多いので、より総合的に精密な検査を受けることができ、病気の早期発見に効果がある。
自分の生活習慣や健康状態などを伝えた上で、専門の医療機器で身体の検査をして、その結果によって自分の健康状態と普段の生活で注意すべき点を発見することができる。基本検査のほかに、自分で選択、希望して受けるオプション検査(別料金)もある。

 人間ドックは事前予約が必要で、柏原病院では丁寧に検査をする為、1日8人程度しか予約を受けないので、混雑することなく受けることができた。
左の写真は予約後に病院から送られてきた書類である。各種のガイド、健康状態などに関するアンケート、採便器が封筒に入っていた。
ガイドには人間ドックを受けるため、食事や服装などの注意事項や受診の流れが詳しく書かれていた。
私はお昼から人間ドックを受けたので、朝7時以降は食事をすることができなかった。

 ヴィゴラスへは柏原病院にある専用のエレベーターで行く。
到着すると室内用のスリッパが用意されていた。
これのおかげで、検査を受ける時、靴を脱ぎやすかった。
 ヴィゴラスのデザインは主に暖かいオレンジ色で消毒液の匂いもない。
病院なのに病院のイメージとは違うものだった。
まずは受付に行った。ここでは、今日の人間ドックの流れの説明があったり、検査前にもらったアンケートと採便器を渡した。
 その後、更衣室に移動した。
更衣室は休憩室のように明るくきれいな部屋だった。

 ロッカーには鍵がついており、三段に分かれていて、
上の段にはアクセサリーを置くための小さい皿があった。
真ん中の段には検査衣が置いてあった。

椅子の上にはストールが小さい箱に並んで入っていた。
可愛いでしょう?

 検査衣に着替えたら問診に入る。事前に提出した問診票を基に、健康上気になる点や生活リズム、最近飲む薬など様々な点について問診をした。
私は1種類の薬にアレルギーがあるから、翻訳アプリを使って薬の名前を看護師さんに伝えた。

 問診の後は、メディカルチェックを行った。
学校の健康診断みたいだけど、機器は学校の機器より最新だった気がする。
 まず、身長、体重を測る。機器の上に立ったら、身長、体重そして体格指数の結果がすぐに出た。体格指数はBMIとも言い、その指数は22前後が最も病気にかかりにくい状態らしい。
そのため、体格指数に基づいて、生活習慣を直す必要があるかどうかを判断する。

 血液検査では1回の採血で、試験管4本分の血液を採られた。
血液検査では、貧血や肝臓病、糖尿病、脂質異常症、がんなどについて幅広く調べることができる。
当日何も食べていなかった私は血圧が低く、血が出にくかったが、看護師さんは気長に採血してくれた。
 続けて視力と聴力検査を受けた。聴力検査はヘッドホンを付けて音が聞こえたらボタンを押すというものだった。
視力検査は片目を隠して機器に表示されるCの穴の開いている方向を伝えるというものだった。
中国では「C」ではなく「E」で表示されているので新鮮だった。

 写真の机の傍には、眼圧検査用の機器と眼底検査用の機器が置いてあった。眼圧検査は、目に空気を当てて、眼球内の圧力を調べるという検査さので、その空気が出るタイミングがわからずビックリした。

 採尿検査は、名前と受診番号が貼ってある採尿カップを渡され、採尿したカップをトイレの右側にある棚に置いたら完了だった。
 メディカルチェックが終わった後は、子宮がん、卵巣がんの腫瘍マーカー検査と婦人科検診を行った。
検査の部屋はカーテンで二部分に分かれていて、検査を受ける人はカーテンで囲まれた部分で着替えと準備をする。2つの検査を同じ部屋で同じお医者さんが行った。
検査が終わると、お医者さんはこの検査について簡単な説明をしてくれた。
    次は、頭部MRI/MRA検査であった。
この検査は磁気共鳴画像といい、脳梗塞、脳動脈瘤の診断んに有用らしい。
検査の前に体内金属の有無とアクセサリーを着用していないことを金属探知機で確認した。この検査はとてもうるさいから、技師さんは私の両耳にスポンジを置いてくれた。そして気分が悪くなった時に知らせるためのベルを渡してくれた。
    次は腹部超音波検査であった。
この検査も服を脱ぐ必要があるので、検査を受ける方のプライバシーを重視する。検査室の中は私と技師さんの2人きりで、技師さんは検査中、モニターを私に見えるように移動してくれた。 各臓器をはっきり映像化するために技師さんは「吸って」「吐いて」というような指示をしながら検査を行った。
その指示に従うことは大切だと思う。 
    次はマンモグラフィ検査という乳腺検査である。
この検査をする時も、服を脱ぐ必要がある。
左の写真の機械を使って検査を行う。この検査は、写真にあるプラスチックの板で乳房を挟み、乳房内のしこりや石灰化の有無を調べるらしい。
ただ、挟まれたとき、少し痛かった。
    次は胸部CT検査で、写真の中の機器を使う。
早期の肺がんや肺気腫、肺結核などの病気の診断に有用らしい。
この検査は頭部MRI/MRA検査よりずっと静かだった。
  左の写真は胸部X線機器の前で、技師さんが私に立ち方を教えてくれたときのもの。
右の写真は二種類の胃カメラである。この胃カメラ検査は大変だった。
今の技術では左の細い方のファイバースコープ(カメラ)を鼻から挿入できるようになったので、被検査者にとって優しい技術である。
しかし、残念だが私は慢性鼻炎とダストアレルギーがあるので、カメラがどうしても鼻から入らず、最終的に喉から通すこととなった。麻酔の薬を飲んだけれど、カメラが喉を通るときに違和感があったし、辛かった。検査用の消泡剤は妙な味でずっと口の中に残っていた。そのため、検査の間中ずっと吐きたかった。
しかし、モニターで自分の胃の内部を見ることは新鮮な体験だった。
この検査中、看護師さんがとても優しくて、辛そうにする私の傍で気を紛らわしてくれたり、アドバイスをくれた。
カメラを喉から通す時は、我慢するより自主的に飲んだほうが楽そうだ。
あと、看護師さんから麻酔薬の薬効は1時間程度と教えられたが、1時間半以上空けてから飲んだり、食べたりする方がいいと思う。 
    最後の検査は、心電図と動脈硬化の検査である。この2つの検査では、私はベッドに寝たままで、機械が交換されるだけだったので樂だった。ベッドはいつもの通り、カーテンで隠れるようになっているから、プライバシーをちゃんと守ってくれる。

これで半日の検査が終了した。

 検査に時間がかかるものもあるので、詳しい結果はすぐに出てこないが、お医者さんは当日のデータについて、簡単に説明してくれた。異常なデータがあれば、お医者さんはそれについて注意すべき点を簡単に説明してくれる。
 ここまで、午後からは水も飲めなかったので、紅茶をもらった。
午後4:45、全て終了した。
 だいたい3週間後、詳しい検査結果がパンフレットの形で自宅に送られてきた。至上な項目は○で示され、異常がある項目は●で示されていた。

 ヴィゴラスでは、とても丁寧に検査してくれた。
さらに、病院の皆さんは、外国人の私に親切に対応してくれて、いい経験ができた。心から感謝したい。

お問い合わせ

にぎわい観光課
電話072-940-6165